淡いブルーのティーセットでガーデンティータイム

イングリッシュフラワーガーデン辞典で見つけた「ブルーロック」の花

シェリー窯の『ブルーロック』シリーズのモチーフ、あの可愛らしい淡いブルーの小花。何のお花か気になっているという方いらっしゃいますか?

 

先日改めて、グーグルブックスで検索をかけましたら、

イングリッシュフラワーガーデン辞典の中に収録されていました。

 

“Blue Rock Bindweed”

学名はコンボルブルス・マウレタニクス。

 

コンボルブルスの一種で、マウレタニクスというからには、古代ローマ帝国の属州だった北アフリカのマウレタニア王国に由来するのでしょう。店主が大好きな、ベルベル人の手織りラグは、その地方から来ているはずですが、中でもマウリと呼ばれた部族が多くいたと伝えられている王国であったそうです。現在のモロッコ、北西アルジェリア辺りでしょうか。

『ブルー・ロック・バインドウィード』

が、イングリッシュフラワーガーデン辞典に登場するのが1800年代後半。面白いことに、1800年前半はブルーロックと言えば、Blue Rock Speedwellで、『ベロニカ(英;スピードウェル)』のことだったのですけど、その後は現在に至るまでマウレタニクス種が紹介されています。この種のコンボルブルスは1800年前半当時はまだイギリスに渡っていなかったのかもしれません。

ということでして、「判明いたしましたよ!」というご報告まで申し上げます。

マウレタニクス種は、温暖な地中海沿岸の気候ですと、秋口まで花をつけるのだとか。オーストラリアでは、グランド・モーニンググローリーという呼び名もございます。グランド(=這性)モーニンググローリー(=朝顔)と解釈しますと、確かに、朝顔のような、いえ、どちらかというと昼顔でしょうか。セイヨウヒルガオもまたコンボルブルス属だそうですよ。

そんなこんなで、ブルーロックの正体を突き止めたつもりの店主は、

「シェリーのブルーロック=イングリッシュフラワーガーデン」

なるイメージが定着してしまったのでした。

 

皆様は、ブルーロックでどんなティータイムを想像なさいますか?

 

blue flower chain

シェリー窯のブルーロックシリーズはこちら



 

参考文献:

Robinson, W. (1889). The English Flower Garden: Style, Position, and Arrangement ; Followed by a Description of All the Best Plants for It, Their Culture and Arrangement. United Kingdom: Murray. p.348

Robinson, W. (2023). Alpine Flowers for English Gardens. (n.p.): Outlook Verlag.

Smith, J. E. (1824). The English Flora. United Kingdom: Longman, Hurst, Rees, Orme, Brown, and Green.

 


 

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